本日は、私が一番ワインを飲むところをご紹介します。こちらリフォームをして居間からオープンにしたキッチン。もちろんダイニングに座って飲むのも好きなのですが、一番ワクワクするのは、ワインのコルクを開けるキッチンです。同じ品種と言えども、作られた場所、年によって味や香りは千差万別。赤ワインならば、開けた瞬間にワングラスに入れてテイスティングをし、「よし、これは30分待とう、7時間待とう」と決めて、冷蔵庫に入れたり、キッチンの隅っこで開かせるようにします。よく「ワインはデキャンタをしたら開く」と言いますが、私は「時間がワインを開かせる」と思います。特にイタリアやスペイン、フランスの若いワインならば、しっかり開くまで7〜8時間かかることもあります。この待っている時間が、実はとてもしあわせです。こんな味になるかな?香りになるかな?と想像しながらこのキッチンでウロウロしながら料理を考えます。
あまりにも一番いる場所なので、なるだけ居間と同じようなトーンになるように工夫をしました。一番工夫をしたのはライティングです。光は白ではなく、黄色いトーンのライトとなるように、白熱球やハロゲンランプを入れています。そして調光もできるようにして、音楽も聴けるようにしています。基本は「ワインが合うインテリア」ということを徹底的に考えているので(笑)、どのバーより、どのレストランより、居心地がよくなるようにすることを目指しました。
いろんなワインを開けてきましたが、今回送られてくる1998年のシャトー・レスタージュ・シモンを開けて口に含んだときは「え!!本当?」と心の中で叫んでしまいました。そして、「ワインはどれだけ抜栓時間を工夫しても、21年という年月には、打ち勝つことができないのだ」と思いました。お肉も同じなんですが、若いお肉を熟成させて美味しくさせることはできても、スペインで食べるような、長い間育てられた牛肉の味は、真似ることができません。
このワインにはマイルス・デイビスのKind of Blueが合います。すばらしいワインに出会ったら、実はチーズくらいで、お料理はいりません。音楽が最高のお供です。
さて、ワイン紹介の後に掲載しているレシピは、今からの季節おすすめの鶏すきです。シャルドネにも合いますし、ジンファンデルにもぴったり。ぜひお試しを!
1.クレマン・ド・ロワール キュヴェ・サン・ジル フランス
シャンパーニュは確かにおいしいけれど、日常的に家で飲むのに5,000円クラスは高すぎますよね。でも、ちょっと贅沢な気持ちにさせてくれる泡はやっぱり欠かせない・・という方におすすめしたいのがフランス・ロワール地方産のスパークリングワイン。
希望小売価格2750円
2.シャルドネ カリフォルニア
冬にぴったりの、しっかりしたタイプのカリフォルニア・シャルドネです。私が初めてワインを好きになって、飲むようになったのは、カリフォルニアのシャルドネでした。ふくよかな果実味がビギナーの私にも心地よく、お魚だけでなくお肉にも合うので、こちら1本で前菜から主菜まで楽しむことができます。
希望小売価格3355円
3. ジンファンデル カリフォルニア
冬にふさわしい、そして力強いジンファンデルです。ステーキにも合うのですが、焼肉やすき焼きにも合う味わい。開けてしばらくたつと、柔らかさを感じるようになります。少し冷やしていただくのもおすすです。
希望小売価格2640円
4.シャトー・レスタージュ・シモン フランス
21年の熟成を経たヴィンテージワイン。これはもう、驚きの一本です。私もケースで買いたい!と思っていたら、フィラディスさん、もう完売。ぜひヴィンテージの美味しさを体験していただきたい1本です。
鶏とだんごのすきやき風
すきやきも確かにおいしいですが、製作費がかかる(笑)というわけで、気楽におもてなしをしたいときには、鶏肉とだんごのすきやき風は、かなりおすすめでございます。大事なことは無理をしないこと。また来てね、と気楽に言えることです!
最後にいただくちょっと甘いうどんって、おいしいんですよね。ここにとうがらしをバーンと入れても、とてもおいしい。私は辛いものが大好きなんで、入れてしまいます。ちなみに七味と一味では辛さが違う。一味もぜひとも、ご用意を。
材料(4人分)
鶏肉 1?2枚
もも肉用の粗塩 小さじ1?2
ゆず風味の鶏だんご
鶏ひき肉 400g
長ねぎ(みじん切り) 15cm長さ分
ごま油 大さじ1
酒 大さじ3
卵 1個分
粗塩 小さじ1/2
しょうがのすりおろし 大さじ1
ゆずの皮(みじん切り) 大さじ2
ゆずのしぼり汁 大さじ1
かたくり粉 大さじ1
長ねぎ(斜め1cm幅に切る) 1本分
割り下
酒 1カップ
しょうゆ 1カップ
砂糖 1カップ
水 1カップ
昆布(10cm角) 1枚(なくてもいい)
生卵 4個分
うどん 4玉
一味とうがらし 少々
作りほう
1 鶏の臭みを取る。(このプロセスはスキップしてもいいが、仕上りは違う)。もも肉は塩をして全体を10秒ほどもみ、お湯に10秒ほど浸す。取り出して洗ってからペーパータオルでふく。半分に切り、さらに1cm幅の薄切りにする。
2 ゆず風味の鶏だんごを作る。すべての材料をボウルに入れ、手で100回ほどよくこねたら(よくこねる。ここがポイント)でき上り。
3 割り下を作る。鍋に酒、しょうゆ、砂糖、分量の水、あれば昆布を入れて火にかけ、一度沸騰したら、すぐに火を止る。昆布をつけたままティーポットのようなものに入れておく。なければどんぶりでもいい。
4 コンロに鉄鍋を準備する。鶏もも肉、ねぎを入れたら、割り下を入れて火をつける。煮えたところに鶏だんごを入れ、煮えたところから、各自の器に取っていただく。そのままいただいてもいいが、生卵につけて食べるのもとてもおすすめ(コチュジャンや豆板醤をつけてもいい)。食べながら濃くなってきたら、水を加えましょう。
5 最後はうどん。水分が足りないようだったら、水1/2カップを追加してさっと煮る。最後にあるだけの長ねぎを加え、好みで一味とうがらしをふる。