金木犀の香る季節となりました。日本の夏は、ソーヴィニョン・ブランやピノ・グリといった爽やか系のワインしか飲む気になりませんが、少し涼しくなると、飲みたくなるワインの品種にも、いろんな幅ができます。
まずは初秋には、シャルドネが飲みたくなり、次はピノ・ノワールが飲みたくなり、そして秋も深まるとメルローが飲みたくなります。冬になるとカヴェルネやシラーといった重ための品種に手を伸ばしたくなるようになり、飲みたいワインが変わるたびに「私って、季節と共に、生きているんだあなぁ」と気がつきます。
「季節に人の心が左右される」といえば、先日たまたま、古い映画「12人の怒れる男」という映画を見ました。物語の中では18歳の少年が実父殺害の容疑で裁かれようとしています。12
子育てをしていても、自分で仕事をしても「こうしなきゃ、ああしなきゃ」と思うことはたくさんあります。でもきっと最後に決めるのは自分自身の力ではなく、気温とか体調、そして周りの人の影響なのかもしれません。
ワインが他のアルコールと違って素晴らしいのは、自分の気持ちや体調に、品種が寄り添ってくれるというところです。ある意味、12人の陪審員ではありませんが、時にいろんな品種のワインの語る言葉に耳を傾け、身を任せることも、大切なのかもしれませんね。
今月のフィラディスはイタリアンセレクション。スパークリングも白も素晴らしいけれど、これぞ教科書に描いたようなイタリアンの赤が届きますよ!ぜひ飲む前日に抜栓して、柔らかく花開いたところを飲んでみてください。
こちらの赤に合わせて、ここは焼肉をご紹介したいな!と思います。
市販の焼き肉たれでは味わえない本格だれですよ。
材料(3?4人分)
焼き肉用の肉(もも、カルビ、はらみなどお好みのもの) 300グラム?500グラム
焼肉だれ
しょうゆ 大さじ3
砂糖 大さじ1
はちみつ 小さじ1
すりごま 小さじ1
酒 大さじ1
しょうがすりおろし 小さじ1
ごま油 小さじ1
にんにく すりおろし 小さじ1/2?1
粗塩 小さじ1/4
あればりんご すりおろし 大さじ1
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野菜
サニーレタス 3枚
青じそ 5枚
青唐辛子 あれば適宜
あればシャンツァイ
みょうが、ねぎなどもおいしい
お好みだれ
コチュジャン 大さじ2
酢 大さじ1
砂糖 大さじ1
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作り方
1 ボウルにたれの材料をすべて入れ、肉を入れる。ハラミやももなど、3分ほどつけ込む。(つけすぎると、味が濃くなる)脂身の多いカルビやロース、また薄い肉ならば、つけてすぐ焼く。
2 鉄板で焼いてもいいが、魚屋器グリルなどを熱々にして、強火で2−3分焼いてもおいしい。そのままいただいてもいいが、白髪ねぎを巻いたり、お好みでつけだれをつけ、サニーレタスや青じそを巻いていただいてもよい。
1. ヴィノジア イタリア
チャーミングなスプマンテです。洋ナシやリンゴの香り。華やかさが詰まっていて、シャンパーニュ並みの泡の強さが心地よい一本です。
希望小売価格1950円
2. トラミン シャルドネ ? イタリア
大好きな北イタリアの白です。シャープな酸とのバランスが素晴らしい。香りと、そして心地よい軽さを味わえるシャルドネです。
希望小売価格2650円
3. カンパペーリ ロッソ・ディ・トスカーノ
サンジョベーゼを主体に、カベルネ、メルロという3品種を混ぜた一本です。サンジョベーゼだけだと酸味が立つことが多いのですが、柔らかくするために加えたカベルネとメルロー、すばらしいミックスです。
希望小売価格2750円
4. カンパペーリ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ イタリア
重さ・渋さもしっかりと存在しつつも洗練されたバランスです。深い旨みが前に出ているので、実はものすごくパワフルです。この香りは、どこか記憶に残りますよ!