今は見かけなくなりましたが、私が会社に入社したてのころ、銀座の街角ではよく、磯辺焼を売っていました。

当時は私もまだ若い。

夕ごはんを食べて、飲んでカラオケなんて歌ったら小腹がすいてしまいます。

そこで同僚とよく食べていたのが、この磯辺焼きでした。

磯辺焼き屋さんからは、香ばしい醤油の香りが漂い、酔っぱらって右に左にフラフラ歩くおじさんも｢いっちょ家族に磯辺焼きでも買っていこうか｣という表情で立ち止まります。

財布を出し、買おうと思うものの、妻から｢ただ餅にのり焼きまいただけじゃない!あたしにもできるわよ｣とお土産批判されることを想像し、(という風に私には見えました)出していたお財布をすごすごカバンにしまうおじさんもいらっしゃいました。

そんな可愛い小さなドラマを見ることも、銀座の楽しみでした。

磯辺焼き、売ってほしいなぁ。