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12月のおすすめワイン

12月のおすすめワイン

12月のワイン

みなさま、お元気ですか?あっという間に師走。 時間の経つ速さが、どんどんスピードアップしていっている気がしますね。おせち料理のことも、考えなくっちゃ。

思い返せばお料理に興味を持つようになったのは19才の時。留学先のホストファミリーのお父さんから、家族のために料理をすることを「仕事」としていただいた時からです。私の娘と同じくらいの、ほぼ全く料理をしたことのない女の子が、たった1回作ったポテトスープが美味しかったからと、「日曜日から木曜日まで、毎日お料理を作る」というお仕事をくださったのです。

何のインストラクションもありません。何のリクエストもありません。決められたのは、日曜日の夕方にお母さんとスーパーに行き、予算内の範囲で材料費を買うということだけです。(予算は1日5ドルでした。決して潤沢ではなかったので、イメージ的には6人分、今の2000円程度でしょうか)

4日分の材料を逆算して考えるには、材料で振り分けるのが簡単です。日曜日には新鮮なシーフードを、月曜日には鶏肉、火曜日にはフローズンシーフード、水曜日には豚肉、木曜日にはひき肉、などメイン料理の材料を定め、ある週鶏肉でフランス風の煮込みで鶏肉を使ったから、次の週はイタリア風にしようなど、バラエティを感じてもえる工夫をしていました。

料理をつくるときは、まずはレシピ通りにつくることを徹底しました。ただレシピによってはあまり美味しくないときもあり、だんだん「本当においしい作り方を教えてくれる親切な人のレシピ」と「そうでもない人のレシピ」というものが、別れて見えてくるようになりました。

私が作りながら迷ったことは、「塩適宜ってどれくらい?」「きつね色になるって、どれくらい焼けばいいの?」ということです。料理人にとっては当たり前としていることが、以外と難しい。このわからないことが多いレシピを、わかりやすくできれば、私のような料理初心者が不安にならないのではないか?と考えるようになりました。とはいえ、塩の分量、焼き時間を明示するということは、そのレシピに対して覚悟を示す、ということ。適宜と言っていれば、しょっぱくなっても料理した人のせいになりますが、「粗塩小さじ1/2入れてくださいね」と指示すれば、失敗は私の責任になります。編集者の方もその点は心配してくださったのですが、(私が料理本を出した時代は、塩適宜、が主流であったため)出版後、皆様が私の本を愛用してくださったのは、失敗を防ぐための道筋をしっかり作っておいたからかな、と思います。

お料理と出会うことによって、私はワインとも出会えました。もしかしたらまだお料理することに興味がないという方もいるかもしれませんが、ぜひ私の「失敗しないレシピ」にトライしてみてください。自分の料理とワインとのマリアージュができるようになったら、人生毎日がエンターテイメントです。

 

ワインの紹介

ヴーヴ・オリヴィエ・エ・フィス カルト・ドール・ブリュット?5500円

こちら、開けてすぐではなく15分くらい立ってからの方が味わい深くなるのだ、と発見した一本。口に含むとはちみつのような甘さと、りんごのような甘い香りです。お正月にも楽しみたい1本。

フランス トゥーレーヌ・アンボワーズ・ブラン クロ・デュ・パヴィヨン

2200円

我が家の定番になることが決まった1本です。次はケースで買います(笑)。フルーティーでありながら、甘さは控えめ、シャルドネほど華やかではないシュナン・ブランですが、何にでも合いそうな幅広さを持っています。これでこちらの値段とは驚きの1本です。

イタリア トスカーナ・ロッソ? 2200円

こちらは開けて2日めが特に美味しい赤。もちろん当日に数時間前に抜栓して飲んでいただいてもいいのですが、コルクをあけて冷蔵庫に放置するだけで口当たりはなめらかに、香りがグラスに立ち上るようになります。冷蔵庫から出したら、しばし常温に戻しましょう。

イタリア システィナ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 2000円

ダブルッツォと最後につくのはアブルッツォ州のもの、ということ。プーリアやシチリアの近くの南に位置するため、果実味あふれる赤を生産するエリアです。あり程度飲みごたえのあるワインを、という夜におすすめです。飲む数時間前には抜栓して起きましょう。

本日のご紹介レシピ

野菜たっぷり保存用ミートソース

ぜひとも大量生産して冷凍しておくことをおすすめします。野菜をたっぷりのミートソースです。冷凍しておけばラザニアにもミートパイにもできますよ。

牛ひき肉400グラム

豚ひき肉200グラム

塩大さじ1・5

ナツメグ、こしょう少々

植物油小さじ2

赤ワイン1/2本(1本500円くらいのでよい)ないときは水でよい

たまねぎ1個 みじん切り

にんにく1かけ みじん切り

にんじん1本  みじん切り

セロリ(セロリパウダー少々でもよい)1本 みじん切り

トマト1缶

赤ワイン1/2本(1本500円くらいのでよい)ないときは水で

ケチャップ大さじ1

はちみつ大さじ1

ウスターソース小さじ1(中濃ソースでもよい)

月桂樹の葉1枚(なくてもよい)

作り方

1・肉には塩こしょう、ナツメグをかけておく。

2.フライパンを中火に熱し、植物油を入れて温まったら肉を入れて肉の表面を焼く。ミンチはかき混ぜると肉汁がでてしまうから、ステーキを焼くような要領でよい。

3・みじん切りした野菜を入れる。

4・ワインを入れて水分をとばす。中火で焦げ付かないように注意しながら汁気がなくなるまで。

5.残りの材料を全ていれ、蓋をしてコトコト20?30分煮る。

6.8等分してプラスチックバックに入れる。

7.完全に冷めたら冷凍庫に入れる。2?3ヶ月は持ちます。

解凍の仕方

レンジにいれ3分ほどあたためる。

パスタを茹でるお湯を温め、塩を入れて、好みのパスタを入れる。1・9mmの太さ、フィトチーネ、リングィーネ、ペンネなど太めのパスタが合います。ミートソースを絡めてできあがり。

仕上げにパラメザンチーズをかけて出来上がり。こしょう、ピンクペッパー、あればパセリなどを仕上げにかける。

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行正 り香

福岡生まれ。広告代理店に就職しCMプロデューサーとして活躍。2007年に、広告代理店を退社。著書に、「だれか来る日のメニュー」、「おうちに帰って、ごはんにしよう。」「19時から作るごはん」など39冊がある。中国語版、韓国語版にも翻訳済。NHKワールドでは「Dining with the Chef」のホストを務め、世界に向けて日本料理をプロモートしている。

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