先月、大雪のバレンタインデーに、ドイツ料理のレストランに行きました。そのとき、二人のアメリカ人に会いました。英語のメニューもなく、困った感じだったので話しかけて、注文をお手伝いし、そのままいっしょに話をしました。彼らは3ヶ月、日本に来ていたのだそう。滞在先は福島。原発の修復のためにリサーチを担当する技術者の方でした。二人はこう言いました。Japan is amazing. So much has done. That could never happen to any other places but to Japan. (日本は驚きだ。かなり(復興が)進んでる。日本以外の他の国ではこういうことはできないだろう)日本人は復興のスピードが遅い遅いと思っているのに、外国の人の目から見ると、日本人はスピーディー。本当に信じられないと。不屈の精神、継続する根気は、日本人のどこからくるのだろう、と。そして、「福島の人たちは、明るいよ、楽しい滞在だった」とおっしゃいました。
震災後の福島に、私も子どもを連れて旅をしました。どうせピアノを買うなら、福島で買おうと。ピアノ屋さんから土湯温泉までは遠かったのだけど、店員さんが送ってくださいました。クルマの中で「大変な地震ではあったけど、河川の近くに住む人だってなんども洪水にあい、いろいろ大変。だけど、そういうの、慣れてますもんね」と、おっしゃいます。誰にでもいろいろなことあがって、最初は言葉も出てこないのものだけど、「そういうの慣れてますもんね」という言葉が発せられたら、きっと前に進んでいけるのかな。アメリカ人はワインを飲みながら、「I respect Japanese people(日本人、尊敬するな)」とつぶやいていました。respectされていたのは、福島や東北に住み、働き、前に向いて生きている日本人です。
毎年3月が来て、沈丁花が香りを放ちはじめ、モクレンが咲き、そして桜が咲く。時が巡りまた、春が来る。