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壁の色

壁の色


本日は、インテリア話の続きで、壁の色について。こちら、4年前に行った、プロバンスのセザンヌのお家。南仏は日本と同じで、太陽が明るく、だから、光の調整をするために、セザンヌはグレートーンの壁を選んだんだな、と感じた一瞬です。油絵から陰影を抜いてしまうと、アニメのような平坦なものになってしまう。だから、すべてのものに影をつけるために、この色を選んだのかな、と思いました。白だと、全面、カメラ機材でいうと「レフ板」に囲まれたような状態になり、凹凸がなくなってしまう。

私の家も、写真では白い壁のように見えるかもしれませんが、実は薄いサーモンピンクであったり、淡い黄色であったりします。真っ白は日本のように太陽に恵まれ国には強すぎる気がしています。一方、北欧のように、太陽の光が弱い国には、白を選ぶと、チャコールグレーになったような感じで、とても合うのです。

こちらの場合、白くすることで「光をまわして」いるのだと思います。壁、面積が一番大きい。人間の体でいうと、肌に近い存在です。だからもし、おうちのリフォームなどを考えるときは、同じ白を選ぶにも、ピンク系か、グレー系か、イエロー系か、間取りの方向(北向きならイェロー系を、南向きならグレー系を)などと考えながら、選んでみてくださいね!

今日はLEEの特集の撮影です。アメリカンポークの撮影。

こちらのレシピ、おすすめです!
https://www.americanmeat.jp/csm/recipe/special/yukimasa_movie/pork.html

 

行正 り香

行正 り香

福岡生まれ。広告代理店に就職しCMプロデューサーとして活躍。2007年に、広告代理店を退社。著書に、「だれか来る日のメニュー」、「おうちに帰って、ごはんにしよう。」「19時から作るごはん」など39冊がある。中国語版、韓国語版にも翻訳済。NHKワールドでは「Dining with the Chef」のホストを務め、世界に向けて日本料理をプロモートしている。

6件のフィードバック

  1. そっか〜!勉強になりますインテリアの、絵画美術の。

  2. 北欧のを意識したデザインの小物などさりげなく置かれていますね。
    作られてから50年経ちあと50年平気で使えるものは飽きることなく落ち着いた部屋の一部になりますね。ちなみにランプのスイッチは非常に壊れやすいのでコンセントを抜いてON/OFFにするかコードの中間の目立たないところに新たにスイッチを付けるといいかもです。(ランプの修理もずいぶんと依頼がありました)
    店頭で野菜を販売していたら、森脇さおりさんが僕が書いたメッセージを読んだと言ってびっくりさせられました。
    今後ともよろしくお願いします。

  3. なるほどぉ。部屋によって、光の量も違いますよねぇ。 私はまだ自分の家を持っておらず、いつの日かのためにアンテナを張り巡らせています。自分のお家を持てる日がきたならば、その時は好きな物で囲まれていたいです。
    そこで質問ですが、り香さんが賃貸のお家ならば、壁や床などはどのように工夫されますか?面積が大きい分、手を加えたいのですが、あまりお金をかけても結局は手放す物、あまり手を加えられないというのが賃貸の現実で、どのように工夫するのがいいのかなぁといつも考えています。

  4. り香さん

    教えでいただきましたポーラ美術館行ってきましたー‼︎ホントに素敵な美術館で、私も彼も、大満足でした。
    そして、まさにセザンヌ展やってましたよ。セザンヌの静物画はしってましたけど、あんなに複雑とはしりまでした。やっぱり本物の芸術って奥深いなぁ〜と。

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